長距離走のような「きつい」運動のパフォーマンスに関わる脳内メカニズムを明らかに

PRESS RELEASE2022.08.05

順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科の月岡惠惟 大学院生(研究当時。令和4年3月31日修了)、山中航 准教授、和氣秀文 教授の研究グループは、長距離走など「きつい」運動を行なったときの「運動限界」を決める脳内メカニズムの一部を明らかにしました。

本研究では、ラットを長時間走らせると疲労困憊に達する前に血圧が上昇しましたが、苦しみやつらさを感じとる脳領域(扁桃体中心核)の機能を部分的に喪失させると、血圧上昇のタイミングが遅れるとともに、運動継続時間も長くなることがわかりました。またその機序として、扁桃体中心核の興奮(過剰な働き)により、運動の継続に必要な血液循環調節(活動している筋肉に必要な血液を送ったりすること)が破綻してしまうことが示唆されました。本研究成果を参考に、扁桃体機能や自律神経活動をモニタリングしながら行うメンタルトレーニング法が開発されれば、アスリートの運動能力向上に貢献するものと期待されます。

本成果はNeuroscience誌のオンライン版に公開されました。

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