「速く走る」とは何か?陸上競技の指導者とバイオメカニクスの専門家が紐解く”スプリンターの走り”

REPORT & INTERVIEW2022.08.23

陸上競技のスプリント(短距離)種目は、自分の身体だけでいかに速く走るかを競う究極のスポーツです。純粋に速さを競う選手たちの動きもコーチングやバイオメカニクスの視点で分析すると、様々な走りの特徴が見えてきます。本学スポーツ健康科学部教員で陸上競技部短距離・ハードルコーチの山崎一彦教授と、スポーツバイオメカニクスが専門の柳谷登志雄先任准教授のお話から「速く走るとは何か」を紐解きます。


「速く走る」と聞いて多くの人が真っ先にイメージするのは、陸上競技の100m走でしょう。男子の世界記録は、ウサイン・ボルト選手が出した9秒58(2022年5月末現在)。100mを9秒台で走るような世界トップのスプリンターの走りには、何か共通する特徴があるのでしょうか。

「オリンピックの男子100mで決勝に残る選手のレベルまでいくと、例外なく、最高疾走速度が速い人ほどフィニッシュタイムが速いです」。世界トップスプリンターの特徴について、日本陸上競技連盟強化委員長も務める山崎先生はそう話します。

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