令和5年度スポーツ庁委託事業「幼児期からの運動習慣形成プロジェクト(幼児期からの運動遊び普及事業)」の公募について

1.事業名

幼児期からの運動習慣形成プロジェクト(幼児期からの運動遊び普及事業)

2.事業の趣旨

人生 100 年時代を迎えるに当たり、生涯を通じて健やかに過ごすためには、運動・スポーツを通じて健康増進や健康寿命の延伸を実現することが必要不可欠であるが、運動習慣形成には幼児期の経験が重要であると言われている。
文部科学省の調査では、体を活発に動かす子供、外遊びをする時間が長い子供ほど、体力・運動能力が高いことが明らかになっている。また、幼児期に運動習慣を身につけると、生涯にわたる健康的で活動的な生活習慣の形成にも役立つ可能性が高いことが指摘されている。
さらに、子供の運動習慣は、子供を取り巻く大人の考え方が大きく影響することから、保護者や先生等(以下「保護者等」という。)の意識・行動が変化する取組や、子供の運動習慣形成につながる取組等が重要であることも示唆されている。
これらを踏まえ、本事業では、運動習慣がある幼児の増加に向けて、幼児期からの運動習慣の形成に影響する保護者の意識・行動が変化する取組モデルや、子供の運動習慣形成につながる取組モデルの創出を目指す。

3.事業の内容

「公募対象」に示す地方公共団体は、域内の教育委員会、体育・スポーツ協会、大学等の各種団体や、幼稚園、保育所、認定こども園、小学校等と連携し、子供の運動習慣形成やそのために重要な保護者等の意識・行動の変化を目的とした以下の取組を行う。

(1) 保護者等を対象とした子供の運動遊びの重要性に関する普及・啓発
保護者等に運動遊びの重要性を認識させることにより、効果的にその意識・行動が変化する取組を実施する。その際、昨年度の同プロジェクト「保護者等の運動遊びに関する行動変容調査」における調査結果から示唆される事項(以下に例を示す)を参考にすること。
取組の計画にあたっては域内の複数自治体・行政区での実施や、(3)に示す定量調査が有効となるよう、対象となる保護者等の人数を合計100人以上とすることが望ましい。

(2) 幼児及び小学校児童を対象とした「運動遊び」の提供
子供を対象とした運動遊びを提供すること。単に、子供たちに対して運動プログラムを提供するだけにとどまらず、保護者等を巻き込んだ運動習慣形成につながるような取組とすること。その際、昨年度の同プロジェクト「保護者等の運動遊びに関する行動変容調査」における調査結果から示唆される事項(以下に例を示す)を参考にすること。

【調査結果から示唆される事項の例】
・子供の運動習慣形成には、居住地域等の環境要因よりも、より身近にいる保護者等の影響が強く関連していること。
・運動遊びの実施には、子供と保護者等が一緒に参加する工夫が有効であること。
・保護者の意識・行動の変化については、保護者等のフィジカルリテラシーを高めることが有効であること。このとき、保護者自身の「体を動かす習慣を促進する」ことと「体を動かさない時間を減らす」ことの2つの側面から改善を図る啓発が大切であること。
・子供の運動習慣形成の阻害要因となっているスクリーンタイムの増加を抑制する必要があること。
・非認知スキルの発達の観点では、運動量や運動する環境にも配慮することと、長時間のスクリーンタイムを避けることが必要であること。
・保育者および保護者を巻き込むための具体的な手法として、ICT機器等を活用し、動画等で子供の様子を共有することは有効な手段だと考えられること。

(3)事業の評価・効果検証
受託者は順天堂大学と連携して、(1)及び(2)の実施前後で、順天堂大学が提供する以下の共通項目(案)について、保護者等への定量・定性調査により効果検証を行うこと。なお、その際には可能な限り効果検証のための比較対象群として、事業に参加していない保護者にも同じ調査を実施すること。
<共通項目(案)>
ア 「子供が活発に体を動かして遊ぶ機会が少ない」と答えていた保護者のうち、「子供が以前より活発に体を動かして遊ぶようになった」と回答する割合
イ 「子供の不活動時間(スクリーンタイム等)が減少した」又は「子供の不活動時間を減らすことを意識するようになった」と回答する割合
ウ 「子供の睡眠や食事などの生活習慣の改善を意識するようになった(又は既に意識している)」と回答する割合
エ 「子供と一緒に体を動かして遊んだり、運動したりするようになった」と回答する割合
オ 保護者自身の「不活動時間の減少を意識するようになった(又はフィジカルリテラシーが高まった)」と回答する割合
※ただし、実施する取組の内容に応じて、順天堂大学と協議の上、項目を変更することができる。

(4)情報交換会への出席及び事業成果の報告
①情報交換会
順天堂大学及び同大学が設置する事業推進委員会が開催する情報交換会(期初および期中の2回を予定、オンライン開催予定)に出席するとともに、その時点における実施計画や中間報告等を行うこと。
②中間報告
事業の実施状況等について、令和6年1月末までに、それまでに各業務で使用した経費の証憑書類を添付し、順天堂大学に対して事業内容の中間報告を行うこと。
③「全国シンポジウム(仮称)」における成果発表
順天堂大学が実施する「全国シンポジウム(仮称)」に出席するとともに、事業の実施結果を簡潔に取りまとめた資料を作成の上、取組成果を発表すること。なお、「全国シンポジウム(仮称)」の参加に必要な経費は事業経費予定額に計上すること。
・開催時期 令和6年2月下旬(予定)
・開催場所 順天堂大学本郷・お茶ノ水キャンパス(予定)
④事業成果報告書の作成
事業実施結果について事業成果報告書を作成し、電子データにて順天堂大学に提出する。なお、報告書には今後の継続的な取組についての具体的計画案についても記載すること。

なお、事業の実施に当たっては、以下の点に留意すること。
※事業内容(1)及び(2)については、令和4年度からの継続事業も対象とするが、昨年度の同プロジェクトで得られた調査結果を踏まえた内容や、参加者の拡大等の発展的な内容を含むものとする。
※受託者の事業計画や実施状況に対して、スポーツ庁、順天堂大学及び同大学が設置する事業推進委員会が助言を行うことがある。
※受託者の域内において、スポーツ、教育、保育担当部署等が効果的に連携すること。
※本委託事業終了後においても、上記(1)及び(2)が継続的に取り組まれるよう、体制整備等について検討・検証を行うこと。

[事業スキームについて]
順天堂大学は「令和5年度 幼児期からの運動習慣形成プロジェクト」をスポーツ庁より受託し、本事業を含むプロジェクト全体の運営・管理を実施している。本事業については、スポーツ庁と協議のうえで、全体企画、案件組成にかかる事務局業務(公募の実施、採択、再委託手続など)、事業の実施支援、進捗管理などを行う。

4.公募対象

都道府県、政令指定都市及びこれらの教育委員会とする。

5.事業規模及び採択件数

公募要領を参照のこと。

6.公募説明会の開催

開催日時:令和5年6月22日(木)11時 00分 開始
開催方法:オンライン(Zoom)で実施する。
説明会へ参加を希望する機関は、所属、氏名、連絡を記載の上、令和5年6月21 日(水)12時までに、件名を「【説明会希望】幼児期からの運動習慣形成プロジェクト(幼児期からの運動遊び普及事業)の公募について」とし、E-mail(youjiki-sports@juntendo.ac.jp)にて事前登録を行うこと。
※公募説明会では応募に際しての手続きに関する説明のほか、令和4年度の事業成果などを踏まえ、幼児期の運動習慣形成に有効と考えられる情報の提供などを行います。

7.スケジュール

(1)公募開始:令和5年6月16日(金)
(2)説明会:令和5年6月22日(木)11時~12時
(3)公募締切:令和5年7月10日(月)17時
(4)審査:令和5年7月中旬
(5)契約締結:令和5年8月上旬以降
(6)契約期間:契約締結日から当該年度の2月29日まで

公募要領等のダウンロード

詳細については、以下の公募要領等を参照のこと。

公募要領・審査基準 [PDF形式]

企画提案書(様式1) [Word形式]

誓約書(様式2)[Word形式]

委託要項 [PDF形式]

スポーツ庁委託事業事務処理要領 [PDF形式]

質問と回答【6/26更新】

【参考】「幼児期からの運動習慣形成プロジェクト」令和4年度成果報告書/令和4年度シンポジウム・コラムリレー(スポーツ庁ホームページ)

お問合せ先

公募要領を参照のこと。

本公募は、スポーツ庁からの委託を受けた学校法人順天堂において実施しています。
下記のスポーツ庁ホームページにおいても同一の内容を掲載しています。
https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/boshu/detail/jsa_00225.html