OUTLINE

拠点概要

最先端の研究でアスリートをさらなる高みへ。

順天堂大学ハイパフォーマンス・トランスレーショナル・リサーチ拠点は、オリンピック・パラリンピック等で活躍するアスリートの競技パフォーマンス向上を目的とした先端的スポーツ医・科学研究を、スポーツ科学・医学・データサイエンス等を基盤として推進します。

スポーツ健康科学部・大学院スポーツ健康科学研究科を中心に、医学部・大学院医学研究科等の研究者、運動部のコーチングスタッフ、学生アスリートを包含する組織として、ＪＩＳＳ／ＨＰＳＣや民間企業との連携を図りながら、独自の認定プログラムやＨＰＳＣとの連携大学院を連動させ、若手研究者の育成にも取組みます 。

順天堂大学は、スポーツ科学や医学を専門とする多数の研究者と「研究フィールド」を有していますが、加えて第一線で活躍するアスリートやコーチングスタッフを擁する多様な「競技フィールド」を合わせ持つことが大きな特長といえます。さらには、そのフィールド間を研究者・競技関係者が頻繫に往来することができ、競技パフォーマンスの向上に資する研究を推進しやすい土壌を有しています。

拠点長挨拶

順天堂大学 大学院
スポーツ健康科学研究科 教授

和氣秀文WAKI Hidefumi

本拠点は、アスリートの競技力向上を支える高度な基礎研究とその成果を現場に活かす応用研究や実装研究を行なっていきます。本学の従来からの強みであるスポーツ科学と医学分野の連携強化に加え、健康データサイエンスや理学療法科学等新しい分野が融合することで、これまでの概念を覆すような、新しいトレーニング法を開発し、日本、そして世界のアスリートの競技力向上に貢献していきます。また、国際的に活躍できる、ハイパフォーマンス・サイエンティストの育成も目指していきます。2024年度には大学院制度の中に、特定の課題をクリアした大学院生に対して「ハイパフォーマンス・リサーチャー」（博士前期課程）または、「ハイパフォーマンス・リサーチャー（アドバンス）」（博士後期課程）の称号を付与する認定プログラム制度を設置します。

ハイパフォーマンス科学認定プログラム

本学大学院スポーツ健康科学研究科への進学に関心があり、将来、アスリートの競技力向上を支援する研究者になりたい方は、是非、本プログラムへの参加を検討してください。

研究テーマ

脳の構造・ 機能解析※スポーツ庁委託事業

アスリート脳の機能解析とトレーニング技術の開発

アスリートを対象とした先端的ＭＲＩ技術による統合的な神経可塑性の評価、競技成績・各種認知運動スキルを縦断的に計測してアスリート成長過程の評価を行う。

また、ＶＲ／ＡＲトレーニング法を開発・実践し、トレーニングによる脳機能変容の評価を行う。これらを通して、日常のトレーニングにより誘導される競技成績向上をもたらす神経可塑性を探索する。

走運動イメージ中の脳幹の活動

腸内細菌※スポーツ庁委託事業

腸内細菌叢タイプ別に持久力向上に有効な物質の特定と食品の探索

持久系種目の男子大学生アスリートの腸内細菌叢を分析し、どのようなタイプに分類できるかを明らかにする。さらに、消化器内科学を中心とする医科学、スポーツ科学、情報科学分野を融合し、腸内細菌叢のタイプ別に、短鎖脂肪酸の産生を介してアスリートの持久力を向上させる可能性のある食品成分を探索する。

連携企業 (2023年6月現在)

株式会社メタジェン

腸内環境を介した日本の持久系アスリートの競技パフォーマンス向上を目指して

厚底シューズ※スポーツ庁委託事業

厚底シューズが身体に及ぼす影響と障害予防に関する研究

大学生陸上長距離アスリートの外傷・障害発生と、厚底シューズ使用状況およびトレーニング内容に関するデータベースを構築し、スポーツバイオメカニクス的アプローチによって、その関係性を分析する。外傷・障害の予防となりえる因子を抽出し、本学陸上競技部等のアスリートにおいてその実装試験を行った後、ＨＰＳＣや陸上競技団体と連携し、選手個々の特徴に合わせた競技現場への還元を行う。

連携企業 (2023年6月現在)

株式会社アシックス

AI体操採点支援システムAI体操採点支援システムを応用した次世代型トレーニングの開発

ＡＩシステムを練習・トレーニング現場への導入することで、新しいトレーニングメソッドを開発及び３Ｄ動作分析研究を展開し、国際競技力向上に貢献する。

連携企業 (2023年6月現在)

株式会社富士通

AI体操採点支援システム

若手研究者を育成するプログラムの実施

本事業で設置する「順天堂大学ハイパフォーマンス・トランスレーショナル・リサーチ拠点」では、国際競技力向上を目的とした選手強化の基盤を支える研究力を養うべく、新たな育成プログラムを設置するなど複数の効果的な施策を連動させ、次世代の中核を担う優秀な若手研究者を育成する。

ハイパフォーマンス科学認定プログラム

  • 若手研究者の育成